こんにちは。靴と出会うブログ運営の靴好きです。
仕事終わりの飲み会で座敷に上がる瞬間や、玄関で靴を脱いだとき、自分の革靴の洗い方や中の臭いが気になって冷や汗をかいた経験はありませんか。
毎日履く靴は、知らず知らずのうちに汗や雑菌の温床になっています。消臭スプレーだけでは解決しないその悩み、実は自宅にあるものでケアできるかもしれません。
今回は、私が実践している丸洗いやアルコールを使ったメンテナンス方法について、失敗しないコツを交えてお話しします。
- 革靴の強烈な臭いの原因であるイソ吉草酸と雑菌の正体
- サドルソープと50℃のお湯を使った効果的な丸洗い手順
- 型崩れやカビを防ぐための正しい乾燥方法と保革ケア
- 重曹や10円玉を活用した洗わない予防テクニック
革靴の洗い方で中の臭いを根本除去する手順
表面の汚れを落とすだけでは、あの独特な嫌なニオイは消えません。なぜなら、臭いの発生源は靴の「中」にあるからです。ここでは、私が実際に試して効果を感じた、革靴の洗い方で中の臭いをリセットするための具体的なステップをご紹介します。
臭いの原因となる菌と汗の蓄積について
そもそも、なぜ革靴の中はあんなに臭くなるのでしょうか。実は、足の裏は1日にコップ1杯分(約200ml)もの汗をかくと言われています。この汗自体は無臭に近いのですが、靴という密閉された空間で湿気がこもると、皮膚にいる常在菌が活発になります。
これらの菌が、汗に含まれる皮脂や古い角質をエサにして分解する際に発生させるのが、「イソ吉草酸」という物質です。これが納豆や古いチーズのような独特な悪臭の正体です。つまり、革靴の中の臭いを取り除くには、染み込んだ汗汚れと繁殖した雑菌を物理的に洗い流す必要があるのです。
革は吸湿性が高いため、汗や皮脂汚れを繊維の奥深くまで吸い込んでいます。長期間放置された汚れは酸化し、さらに頑固な臭いの原因となってしまいます。
サドルソープと50℃のお湯で丸洗いする
「革靴を水洗いしても大丈夫?」と不安になる方もいるかもしれませんが、一般的な表革(スムースレザー)であれば、正しい手順を踏めば問題ありません。私が最も推奨するのは、皮革用石鹸である「サドルソープ」と「50℃のお湯」を使った丸洗いです。
手順は以下の通りです。
- 予備洗浄:ブラシでホコリを払い、インソールが外せる場合は外して別で洗います。
- お湯に浸ける:バケツに50℃程度のお湯を張り、靴全体をドボンと浸けます。この温度がポイントで、革の毛穴を開き、奥に詰まった汚れや油分を溶かし出す効果があります。
- 洗う:スポンジにサドルソープを泡立て、靴の中(ライニング)と外側を優しく洗います。特に臭いの元であるつま先部分は念入りに洗いましょう。
- すすぎ:泡と汚れを完全に洗い流します。ヌメリが残らないように徹底的にすすぐのがコツです。
50℃のお湯を使うことで、殺菌効果も期待でき、頑固な汚れが浮きやすくなります。ただし、火傷には十分注意してくださいね。
ボディーソープの使用がNGである理由
お風呂場で洗う際、ついつい手近にあるボディーソープや洗濯洗剤を使いたくなりますが、これは避けたほうが無難です。
一般的な洗剤は洗浄力が強すぎて、革に必要な油分まで根こそぎ奪ってしまいます。その結果、乾燥後に革がバリバリに硬くなったり、ひび割れの原因になったりします。サドルソープには保革成分が含まれているため、汚れを落としつつ革をしっとりと保つことができるのです。
重曹水を使った内部の拭き洗いと中和
「丸洗いはハードルが高い」「乾かす時間がない」という方には、重曹を使った拭き洗いがおすすめです。臭いの主成分であるイソ吉草酸は「酸性」の性質を持っています。そこで、弱アルカリ性の重曹を使うことで、化学的に臭いを中和させることができるのです。
使い方は簡単です。
- 水100mlに対して重曹小さじ1杯を溶かす。
- タオルや雑巾を浸して固く絞る。
- 靴の中、特につま先の方までしっかりと拭き上げる。
- 最後に真水で濡らして絞ったタオルで、重曹成分が残らないように清め拭きをする。
重曹の成分が残ると、乾燥後に白い粉が浮き出てくることがあります。仕上げの拭き取りは丁寧に行いましょう。
アルコール除菌で雑菌を拭き取る方法
雑菌を直接叩くなら、消毒用エタノール(アルコール)も有効です。ドラッグストアで売っている消毒用アルコールを布に含ませ、靴の内側を拭きます。揮発性が高いので、カビの発生リスクも抑えられます。
ただし、アルコールは革の油分や染料を溶かす性質があります。靴の内側の色が落ちて靴下に移る可能性があるので、まずは目立たない部分でテストしてから行いましょう。私は割り箸に布を巻き付けた「特製棒」を作って、指の届かないつま先部分を重点的に除菌しています。
生乾き臭を防ぐための正しい乾燥と保革
洗った後の工程こそが、革靴の運命を左右します。ここで失敗すると、生乾き臭が発生したり、型崩れしたりしてしまいます。
洗い終わったら、まずはタオルで水気をこれでもかというほど吸い取ります。その後、以下の手順で乾燥させます。
- 新聞紙を詰める:丸めた新聞紙やタオルを靴の中にパンパンに詰めます。これは型崩れ防止と内部の吸水のためです。最初の数時間は新聞紙がすぐに湿るので、こまめに交換してください。
- 陰干しをする:直射日光やドライヤーの熱風は厳禁です。革が縮んで硬化してしまいます。風通しの良い日陰で、カカトを少し浮かせてソール側も乾くようにします。
- 保革ケア(超重要):半乾きの状態でシューキーパーに入れ替え、デリケートクリームをたっぷりと塗ります。丸洗いで油分が抜けた「すっぴん」状態の革に、潤いを補給してあげましょう。
革靴の洗い方と中の臭いを防ぐ日常ケア
一度きれいに洗っても、また同じように履いていれば臭いは戻ってきてしまいます。ここからは、革靴の洗い方と中の臭いを防ぐために、私が普段行っている予防策や、特殊なトラブルへの対処法をお伝えします。
カビや嘔吐物など特殊な汚れの対処法
飲み会でのトラブルで嘔吐物がかかってしまったり、久しぶりに履こうとしたらカビが生えていたりすることもありますよね。
嘔吐物には胃酸が含まれており、革を傷める原因になります。固形物を取り除いたら、すぐに水拭きや丸洗いで成分を洗い流すのが最善です。酸性汚れなので、前述の重曹水での中和も効果的でしょう。
カビ臭さが気になる場合は、有機ヨードなどが含まれた皮革用「モールドクリーナー」が強力です。アルコールだけでは死滅しないカビの胞子まで除去してくれます。発生してしまったら、躊躇せず専用品に頼るのが賢明です。
10円玉やミョウバン水での予防対策
「洗うのは面倒だから、置くだけで何とかしたい」という時に使える小技もあります。
有名なのは10円玉です。銅イオンには殺菌作用があるため、靴の中に数枚から10枚ほど入れておくと、雑菌の繁殖を抑える効果が期待できます。ただ、銅が触れている部分にしか効果がないので、あくまで補助的なものと考えてください。
また、ミョウバン水スプレーも優秀です。スーパーで売っている焼きミョウバンを水に溶かしてスプレーすると、制汗作用と殺菌作用、さらにアンモニア臭の中和まで期待できます。ペットの粗相(おしっこ)の臭い対策などにも応用できるテクニックですね。
クリーニング専門店を利用すべきケース
ここまで自宅でのケアを紹介しましたが、自分では洗わない方が良い靴もあります。
- スエードやヌバックなどの起毛革
- コードバン(馬革)
- エキゾチックレザー
- 高級ブランドの繊細な靴
これらの素材は水に濡れるとシミになったり、風合いが損なわれたりするリスクが高いです。また、カビが全体に回ってしまった場合も、プロの手を借りるべきです。靴専門のクリーニング店なら、オゾン水などを使って除菌消臭し、補色まで行ってくれます。料金は3,000円〜6,000円程度かかりますが、数万円の大切な靴をダメにするリスクを考えれば安いものだと私は思います。
まとめ:革靴の洗い方で中の臭いを解消
革靴の中の臭いは、足の汗と雑菌、そしてメンテナンス不足が原因です。今回ご紹介した「サドルソープと50℃のお湯での丸洗い」は、少し勇気がいるかもしれませんが、その効果は絶大です。
そして何より大切なのは、「1日履いたら2日休ませる」こと。3足以上の靴をローテーションさせるだけで、乾燥させる時間が確保でき、臭いの発生を劇的に抑えられます。革靴の洗い方や中の臭い対策をマスターして、急な座敷の席でも自信を持って靴を脱げる、清潔な足元を手に入れましょう。


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