甲高・幅広ビジネスシューズの選び方【決定版】

こんにちは。「靴と出会うブログ」運営者の靴好きです。

甲高・幅広ビジネスシューズの選び方で、悩んでいませんか?「痛くない」一足になかなか出会えず、デザインは妥協して3Eや4Eを選んでみても、結局夕方には足が窮屈になってしまう…。かといって、スニーカーみたいな履き心地を求めすぎると、ビジネスシーンにふさわしいデザインから遠ざかってしまう気もしますよね。

安い靴で失敗した経験から、定番のリーガルなども気になりますが「細身なんじゃないか」と不安になったり、いっそミズノなどのウォーキングシューズを選ぶべきか迷ったり。特に28cm以上の大きいサイズや、レディースの幅広靴となると、選択肢が極端に減ってしまうのも現実です。

私自身も靴が好きで様々なモデルを試してきましたが、甲高・幅広の方が快適なビジネスシューズを見つけるには、ちょっとした「知識」と「試着のコツ」が本当に重要だと感じています。この記事では、なぜ今までの靴選びがうまくいかなかったのか、その理由と具体的な解決策を、私の視点でわかりやすく解説していきますね。

  • ワイズ(3E, 4E)の誤解と正しい計測方法
  • 靴が「伸びる」素材と「伸びない」素材の違い
  • 失敗を防ぐ試着時の必須チェックポイント3つ
  • ニーズ別のおすすめブランドとモデルの傾向

失敗しない甲高・幅広ビジネスシューズ選び方の基礎

まず最初に、靴選びで失敗しないために絶対に必要な「基礎知識」をおさらいしましょう。ここを押さえるだけで、靴屋さんの見方がガラッと変わるかもしれませんよ。

3Eや4Eとは?ワイズの正しい理解

「自分は幅広だから4Eが安心」と思っている方、多いのではないでしょうか。実は、これが一番多い「誤解」かもしれません。

JIS規格(日本産業規格)で定められている「ワイズ(E, 2E, 3E, 4E…)」は、足の「幅」だけを指すものではありません。正確には、親指と小指の付け根の出っ張った骨の部分をぐるりと一周させた「足囲(そくい)」の寸法を指しています。

つまり、「甲が高い」人も「幅が広い」人も、結果として「足囲」が大きくなるため、3Eや4Eといった表記が必要になるわけですね。

「幅は普通だけど甲が高い」という人が、幅だけを意識して4Eを選ぶと、今度は幅がブカブカで靴の中で足が動いてしまい、かかとが浮いたり靴擦れしたりする原因になります。まずはご自身の正確な「足長」と「足囲」を知ることが、甲高・幅広の靴選びのスタートラインです。

自宅でできる「足長」と「足囲」の測り方

【足長(そくちょう)】

  1. 紙の上に立ち、かかとの一番出っ張った部分と、一番長い指の先端に印をつけます。
  2. その2点の(まっすぐな)距離を測ります。これが「足長」です。

【足囲(そくい)】

  1. 柔らかいメジャーを用意します。
  2. 親指の付け根の骨と、小指の付け根の骨の、一番出っ張っている部分を探します。
  3. その2点を通るように、メジャーで甲の上をぐるりと一周させます。この寸法が「足囲」です。

この2つの数値をJIS規格表と照らし合わせることで、ご自身の目安となるワイズがわかりますよ。

本革と合皮、素材による伸縮性の違い

次に重要なのがアッパー(甲革)の素材です。特に「本革(天然皮革)」と「合成皮革(合皮)」では、伸縮性がまったく異なります。これがわかれば、購入時にどこまでフィット感を妥協して良いかが判断できます。

本革(天然皮革):時間をかけて「育てる」素材

本革の靴は、履き始めは硬く感じることが多いです。ですが、最大のメリットは「履き込むうちに足に馴染んで伸びる」こと。ただし、重要な注意点があります。

  • 伸びるのは主に「横(幅)」方向です。
  • 「縦(長さ)」方向にはほとんど伸びません。

購入時に長さ(捨て寸)が足りていない靴は、どれだけ履き込んでも快適にはなりません。逆に、幅や甲が「ややタイト」かな?と感じる程度であれば、数週間から数ヶ月かけて自分の足の形に「育てていく」ことが可能です。

合成皮革(合皮):伸縮しない「完成形」の素材

一方、合成皮革は「基本的に伸びない」素材だと考えてください。「履いていたら馴染んだ」と感じる場合、それは素材が伸びたのではなく、中敷き(インソール)が沈んだか、素材が劣化して型崩れしただけ、というケースがほとんどです。

合皮の靴選びは「試着時が100%」

合皮の靴を購入する場合、試着した時点でのフィット感が全てです。「ややタイト」な状態(特に甲や幅が圧迫されている状態)で購入すると、その靴は将来的に伸びることはなく、永続的に足を圧迫し続けることになります。絶対に避けましょう。

痛くないための試着必須ポイント

正しいワイズの知識と素材の違いがわかったら、いよいよ試着です。甲高・幅広の方が「痛くない」一足を見つけるために、デザインの選び方と試着時の必須ポイント3つをご紹介します。

デザイン選び:甲高なら「外羽根式」

まず形状ですが、甲の高さが気になる方は、靴紐を通す「羽根」の部分に注目してください。

  • 内羽根式(バルモラル): 羽根が甲の内側に縫い付けられ、可動域が狭い。フォーマル度が高いですが、甲高の足だと羽根がV字に開ききってしまい、見た目も窮屈です。
  • 外羽根式(ダービー): 羽根が甲の外側に縫い付けられ、大きく開閉します。甲の高さに合わせて柔軟に調整できるため、甲高の方には断然こちらがおすすめです。

また、指先の圧迫感が気になる方は、つま先の形状が「オブリークトゥ」(親指側が最も長く、足の形なりにカットされたデザイン)のものを選ぶと、指先が楽な場合が多いですよ。

試着の必須チェックポイント3つ

試着したら、必ず以下の3点を確認してください。

  1. つま先の「捨て寸」 (1.0cm〜1.5cm)
    かかとを靴にしっかり合わせた状態で、つま先に「1.0cm〜1.5cm」程度の空間(捨て寸)があるかを確認します。これが無いと「長さ」が足りていません。
  2. かかとのフィット感(必ず歩く)
    靴紐をしっかり締めた状態で、店内を必ず歩いてみてください。立ったまま足踏みするだけではダメです。歩行時にかかとが上下に浮かないか(靴擦れの原因)を厳密にチェックします。
  3. 甲の圧迫感と「羽根の開き」
    紐を締めた時、甲全体が強く圧迫されていないか、血流が止まる感じがしないかを確認します。外羽根式の場合、羽根がV字に開きすぎている(甲の容積が足りない)か、逆に完全に閉じきっている(革が伸びたらもう締められない)状態は避けましょう。

【ウソ?】「かかとに指が一本入るサイズ」

昔から「かかとに指が一本入るくらいが良い」と聞きますが、これは現代の靴選びではほとんど役に立たない基準とされています。靴紐の締め方やデザインでいくらでも変わってしまうためです。かかとの確認は「指を入れる」のではなく、「紐を締めて歩き、浮かないか」で判断してくださいね。

スニーカーみたいな履き心地の秘密

「そもそも、なぜビジネスシューズは痛くて硬いのか…」という根本的な悩みがありますよね。この「硬い」「痛い」という体験こそが、「スニーカーみたいな」履き心地のビジネスシューズが求められる最大の理由です。

このニーズに応えた代表格が、アシックス商事の「texcy luxe(テクシーリュクス)」です。スポーツメーカー(アシックス)の技術を応用し、「本革」のビジネスシューズらしい外観を保ちながら、スポーツ工学に基づいた柔軟なソールや柔らかい革を採用しています。

「フォーマルな外観」と「アスレチックシューズの快適性」という、本来なら相反する要素を両立させようとする技術こそが、スニーカーみたいな履き心地の秘密なんですね。

安い靴で失敗しないための素材知識

「ビジネスシューズは消耗品だから、安いもので十分」という考え方ももちろんアリです。ただし、安い靴で失敗しないためには、やはり「素材」の知識が重要になります。

価格を抑えたモデルは、アッパーが「合成皮革」であることが多いです。先ほども触れましたが、合皮は伸びません。

ABC-MARTが展開する「HAWKINS(ホーキンス)」などは、手頃な価格帯(例:6,000円台)でありながら、最初から甲高・幅広に対応する「ワイドラスト」を採用し、「軽量」設計をウリにしています。こうした「価格・実用性」を重視したモデルを選ぶ際は、試着時に「絶対に無理をしない」ことが鉄則です。少しでも圧迫感があれば、それは解消されない痛みになりますよ。

実践的な甲高・幅広ビジネスシューズ選び方と推奨品

基礎知識が身についたら、次はより実践的に、具体的なブランドやモデルの傾向を見ていきましょう。ご自身のニーズ(価格、デザイン、快適性)に合わせて、どのあたりを狙うべきかの参考にしてみてください。

定番リーガルウォーカーの3Eモデル

「安すぎる靴は品質が不安」「ビジネスの場で信頼できる定番ブランドが良い」と考える方にとって、有力な選択肢となるのが「REGAL(リーガル)」です。

リーガルというと細身のイメージがあるかもしれませんが、歩行の快適性を追求した「REGAL WALKER(リーガルウォーカー)」というラインがあります。

特に定番モデルの「JJ23 AG」などは、ワイズ表記こそ「3E」ですが、指先が楽な「オブリークトゥ」を採用しており、足先の圧迫感が少ない設計になっています。価格帯は2万円台と上がりますが、品質と快適性、そして「定番」という安心感を求める層には根強い人気がありますね。

4Eや6Eならミズノ、NBも選択肢

「3Eや4Eでもまだきつい…」という方や、とにかく幅広・甲高を最優先したい場合、伝統的な革靴ブランドでは対応しきれない領域になってきます。

ここで視野に入れるべきが、スポーツブランドが展開する「ウォーキングシューズ」です。

  • Mizuno (ミズノ): 「NR320」など、ビジネスシーンにも耐えうるデザインで、なんと「6E」設計のモデルを展開しています。
  • New Balance (ニューバランス): 同様に「MW585BK」などで「6E」モデルを提供しています。

こうしたモデルは、革靴にはない「GORE-TEX(ゴアテックス)」による防水機能など、高機能を備えていることも多く、快適性を追求する方には最強の選択肢になるかもしれません。

ウォーキングシューズのビジネス活用

「スポーツブランドの靴で会社に?」と抵抗がある方もいるかもしれませんが、近年は「ビジネスカジュアル」や「スニーカー通勤」がかなり浸透してきました。

革靴が持つ「硬さ」「重さ」「窮屈さ」から解放されたい、というニーズに対し、ミズノやアシックス(ゲルファンウォーカーシリーズなど)が提供する高機能ウォーキングシューズは、もはや「事実上の快適なビジネスシューズ」として機能している、というのが私の見立てです。

特に外回りが多い方や、足の痛みに本気で悩んでいる方は、デザインが許容範囲であれば、こうした選択肢を積極的に検討する価値は非常にあると思いますよ。

28cm以上の大きいサイズ展開

「甲高・幅広」であり、かつ「足長も大きい(28cm, 29cm, 30cmなど)」という方々は、靴探しが本当に困難ですよね。

このセグメントも、やはりスポーツ・ウォーキングシューズブランドが主な受け皿となっています。先ほど挙げたミズノなどの6Eモデルは、28cm以上の大きいサイズでも展開されていることが多いです。

オンライン市場では、大きいサイズ専門のストアなどで、3Eや6Eといった幅広のビジネスデザインシューズが流通していますので、実店舗で見つからない場合はWEBで探してみるのが近道かもしれません。

レディースの幅広ビジネスシューズ事情

甲高・幅広の悩みはもちろん女性にもありますが、ビジネスシューズ(特にパンプスなど)の市場は、男性市場に比べて選択肢が非常に厳しいのが現実です。

JIS規格上は、女性用にも「4E」までの規定は存在します。しかし、実際にECサイトなどで「幅広 ビジネスシューズ」と検索しても、ヒットするのは男性用(MEN)と明記されたものばかり…。

これは市場の「データギャップ」と呼べる状況で、女性の甲高・幅広ユーザーは、快適なビジネスシューズを見つけるのが非常に困難な状況にあると言えます。スニーカー通勤がより一般化するか、女性専用の幅広ビジネスシューズ市場が成熟するのを待つ必要があるかもしれません。

免責事項

この記事で紹介しているワイズの規格や価格帯は、あくまで一般的な目安です。足の形状には個人差が大きいため、最適な一足は必ずご自身で試着して判断してください。正確な製品情報や在庫については、各ブランドの公式サイトや販売店で直接ご確認をお願いします。

決定版!甲高・幅広ビジネスシューズ選び方

最後に、甲高・幅広のあなたが失敗しないための「最終チェックリスト」をまとめます。靴選びは「失敗できない」というプレッシャーがありますが、正しい知識と手順を踏めば、その成功確率は飛躍的に高まります。

甲高・幅広の靴選び 最終チェックリスト

  1. 【計測】メジャーで自分の「足長」と「足囲」を正確に測りましたか?
  2. 【規格】自分のワイズを「幅広だから」という感覚ではなく、「足囲」に基づく規格(3E, 4Eなど)として把握しましたか?
  3. 【素材】候補の靴は「本革」(育てる)ですか?「合皮」(伸びない)ですか?
  4. 【形状】甲高が気になる場合、「外羽根式」のデザインを優先しましたか?
  5. 【試着】「捨て寸」「歩行時のかかと」「甲の圧迫感」の必須3点を確認しましたか?
  6. 【保険】もしきつくても、それは「調整(ストレッチ)可能な本革」ですか?
  7. 【戦略】自分の優先順位(快適さ or 価格 or 見た目)は明確ですか?

すべてのニーズを100%満たす完璧な一足に出会うのは稀かもしれません。ですが、ご自身の優先順位を明確にし、正しい知識を持って試着に臨めば、必ず「これなら大丈夫」と思える相棒が見つかるはずです。

あなたの靴選びが成功することを、心から応援しています!

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